2011年5月21日土曜日

キタの市野雅彦・ミナミの石橋裕史

今、大阪では熱い二人の展覧会はおこなわれている。
キタの伊勢丹三越では市野雅彦さん、
先日オープンしたばかりの伊勢丹三越は大阪のキタを
一変するような賑わいでした。その工芸のオープニングを
飾った雅彦さんの展覧会も、さすがに充実した作品群で、
ポテンシャルの高さが伺えます。今、赤土部が主体かと
思っている方が多いかと思いますが、今回赤は控えに回ったかと
思うほど、灰被りものが多かったです。
常から連絡を取り合っていますが、展覧会前にはさすがの雅彦さんも
プレッシャーがあったのでしょう、「たのむ、オレを拳銃で撃ってくれ、
そしたら、なにも考えなくてすむ。」
と言われたので、闇ルートで調達しなくては、と思っていたのですが、
なんのなんの、しっかりと魅せる展覧会を形成してくるあたりは見事です。

一方のミナミの、石橋裕史さんは、なんば高島屋でおこなわれています。
今の大阪、キタに動員力があるのは致し方ないと思う、
でもそのぶんゆったりと見ることができたので、よかったです。
石橋さんの作品も緻密さだけではなく、おおらかな陰影のでてる仕上がりの
ものが目につきました。暖かみのある青磁の彩りにシャープな彫紋、
この微妙なバランスを巧く魅せているのが石橋さんの作品に惹かれる由縁
なのだと思う。

僕の中には、この市野雅彦さんと、石橋裕史さんという両雄が存在してて、
ほんとうに感謝しています。
僕にとっては、牽引力のある星に違いないです。


いい刺激を頂いて帰ってきました。