2010年5月14日金曜日

マイナス2キロ



窯を焚きました。
12日夜に火を入れて、昨日夕方まで。一応初窯なのだが
僕はあまり窯に願掛けはしない人なので、そのまま普通に
火をつけて始めた。ひさしぶりの薪窯焼成だったので
すこし手こずりはしたものの、20時間かけて無事温度は上がり、
煙道を閉じた。
この窯、2メートル立方ほどの倒炎式単窯、通称「イッテコイ窯」
大学の恩師である岩淵重哉先生の考案の窯で、益子の加守田章二も
この窯を使ったと加守田の図録にも記されている。大学の窯場にも
このタイプの窯があり、自分で窯を作るならこの窯と以前から
思っていた。以前制作していた西脇市の工房で実際作ってみて、
よほど相性がよかったのか、集中して茶碗をこの窯で焚いた。
篠山に移って、ちがうタイプの窯を作ったけど、やはり自分の
もってるイメージでは無かったので、続かなかった。
一晩で焼くという短期決戦的な窯ではあるけど、一人で集中して
窯を焚くにはとてもいい。大きい窯だと、どうしても人の手を
借りなくてはいけなくなるし、年間に焚く回数も限られてくる、
このくらいの窯だと新しいものにチャレンジしやすくなる。
僕の性格に合ってるんだと思う。

ただ、ひとりでやるぶん体力的にはそれなりにきつく、
ひと窯焚いたら、体重が2キロ減ってる。


心地よい疲労感と充実感は味わえるけど、それも窯出しまで、

安堵はできない。